2001年01月31日
◆モノ作り
日本の強みの一つに、モノ作りがある、と言われてきました。
「日本人は器用だ」からはじまり、「応用部門では高い能力」という、少々強引に後づけ的な理由も言われていますが、とにかく、現実問題として、家電や車などを中心に発展していきました。
金融に詳しくないので、詳しいことは分からないけど、日本の円がこれほど強いのも、日本国内において、こうした高利潤を産み出す装置があるから、と言えましょう。
しかし、現実はなかなか厳しい。私の考えるところ、問題は4つ。
まず、いわゆる「ボーダレス」な社会になったため、労働経費の高い日本から、相応の国に産業が流れてます。
アメリカみたいに、廉価労働力の供給が多い国は良いのですが、日本には残念ながらありません。
また、これを可能にしたのが、機械化というのも、皮肉な話。熟練労働者、という分野があまり広い必要が無くなった訳です。移りやすくなったわけ。また他にも流通革命、IT革命も、この流れを加速するでしょう。
もう一つは、モノからサービスへ、の流れ。
ここでも、メーカーの「囲い込み」を取り上げたことがあるけど、これがそうです。
携帯電話が一番良い例。人はモノではなく、サービスに金を払う。モノはサービスに従属する。
こうした流れがパソコンや、その他諸々に広がっていく、というわけ。消費者には迷惑な部分も多いけど・・・。
メーカーは、こうした「サービス」に利潤を求め、製造部門を切り離していくだろう、と言われてます。
シャープの社長のように、疑問を投げかける人もいますがね。
サービスでも、利潤は生み出せます。特にモノとのくっつき具合が大きいサービスは。
でも、インドの例を見れば分かるとおり、この分野は非常に競争が激しい。教育水準が高いとはいえ、英語が苦手とか、積み上げ型ではないとか、日本人に不利なことも多いわけです。
ですから、モノの分野が強い、という前提が必要ではないかと思います。
3つ目は教育の問題。
理系の能力不足が言われてから久しいです。
世界の最先端を誇る技術がゴマンとある日本ですが、これが維持できるのか・・・。
維持できなければ、モノづくりで大きな利潤は得られません。
最後は、内需の問題。
世界的メーカーといえど、国内に大きな市場があってこその競争力です。
これが、短期的な不景気という問題だけでなく、人口が減っていって、絶対量的な内需が減っていってます。ちなみに、今の出生率が続くと、西暦3000年ごろには、日本人、ほとんどいなくなるらしい。
痛みは伴わず、ジワジワと効いてくる問題です(まぁ、楽しけりゃそれでに良い、ってのも一つの考え方なんでしょうが・・・)。
「あきないは、止まらない列車」
サービスとモノ。切り離すことはできないけど、得意不得意を見分けないと、大きな落とし穴が待っているような気がします。
日本はどういう方向に進んでいくんでしょうね。あんまり、傍観したくない問題ですわ。
