2004年11月13日
◆経済、文化、軍事(エンペドクレスじゃないけど。。。)
安定を手に入れるというのは、人間の欲望の一つだと思います。
ただ、ここ数年の世界の動きは、その欲望が過剰なため、
逆に不安定になっているように思えます。
同じ方向に向かわせるためには、共通の認識というか、何に力点を置くべきかを同じにし、変な考えを持たせないようにする必要があります。昨日言っていることと逆のように言ってますが(笑)、一部の哲学のように「今の世界は矛盾だらけだ」といった思考なら違いますが、通常考えるというのは、ある一定のルールに基づいています。ここが一致すれば、お互い予測もできますし、決定的対立を生む確率は低くなります。
今の安定化の志向には、
①自国内のものを特定の地域に波及させる、
②地域のものを世界に波及させる、
③自国のものを世界に波及させる、
④自国に縛られないルールを、厳格化する
といったアプローチがあると思います。
それが、経済/文化/軍事の3つで起こっている。
まず、例として戦前日本。
自国の安定への欲望は、日本の戦前の政策決定に色濃くありました。
自国より外の防衛ラインと、その止めどない拡大は、軍事と経済の両方で重視され、末期においては文化がその補助的な役割を担いました。
結局、軍事的/文化的/経済的能力が破綻して、失敗しました。
全て①を重んじて行って、失敗したと言えます。
次、アメリカ。
軍事は明らかに③です。大英帝国のように、威圧できるだけの圧倒的な能力を持っています。
経済、文化は事象によって違いますが、基本は②です。自由貿易や自由民主主義を世界に広げようと言うのを建前という人もいるけど、おそらく本気でそう思ってます。
次、欧州。
アメリカ同様、経済で②を行っている側面もありますが、EUとして軍事、経済、文化で①を頑張っていることに特徴が見いだせます。また、軍事について、英国を除きアメリカの③に強い警戒を示しています。
一方国際社会。国連や国際NGOですが、
一部、文化と経済で④の動きが見られ、アメリカの③に強い警戒を示しています。
要は、様々な意味で標準化への動き同士の衝突、標準化への対抗が発生している。
また、経済/軍事/文化で、安定装置で何が一番重要かの考えがまとまらず、意見が合っていない。
この2つが問題を大変複雑にしているのです。
争いがなくならない一方、安定化への議論が大いに錯綜しているため、
相手の行動が理解できなくなったり、争いが深刻になっていると思われます。
結構注意しないと大変なことが起こりやすい時期といえます。
私は④の動きに希望、というより願望を持っています。
最低限の縛りをつけ、発言力をつけ、他国の押す勝手な標準化を防いで欲しい。
後は、アメリカが寛容な世界戦略を出せるように願ってやみません。
ところで、今の日本はどうなってるのか考えたけど、どれも見えてきません。
方針としては、明らかで
・軍事的な行動には憲法上、近隣諸国の関係上制約があり、また、その制約により他国と信頼関係を築けるので、制約をアピールしつつ、アメリカさんの御不興を被らない程度に協力・助言する。また、他国の紛争を解決できる軍事警察的な組織・機能を強化する。
・経済は、今後製造業中心から、製造・金融の2本立ての産業を強化し、成熟国として一定の経済成長を維持するため、資本投下の効率性を高められるような人材を強化する教育体制を整える。また、会計等の制度統一に備え、自国に有利な展開で交渉を進める。
・文化については、強制的な行動で波及は困難なため、自国文化の理解と共感を、ソフトな感じで波及できるよう努力する。また、環境問題は経済との関係もあるためアメリカを引き込めるよう努力し、その他国際法整備は軍事や過度の人権問題の暴走を止める方向で少しずつ標準化を目指す。
です。
あまり異論がある人は無いと思うので、あとは実行するのみ。頑張って欲しいです。
